なぜ格安SIMは安いのか
最近はよく聞くようになった格安SIMですが、なぜ大手携帯会社よりも安い値段で契約することが可能なのでしょうか。その理由は、サービスの提供の仕組みを理解できれば、納得できるのではないかと思います。
格安SIMを提供する企業は、MVNOと呼ばれています。日本語では、仮想移動体通信事業者と呼ばれています。名前から想像することができる方もおられるかもしれませんが、格安SIMと呼ばれる携帯電話の契約は、主に大手携帯会社の電波を利用しています。
つまり、格安SIMを提供している企業が、大手携帯会社の電波を借りているのです。この業態形式は、海外でも一般的になりつつあるようです。 そのため、携帯電話の事業を立ち上げる際に、新たに日本全国に電波塔を建設する費用が不要となるため、サービスを安く提供することができるのです。
格安SIMの注意点
今まで大手携帯会社を利用していたという方で、格安SIMに乗り換えようと考えている方に、いくつか注意していただきたいことがあります。
特殊なプラン体制について
格安SIMを提供している企業によっては、1,000円以下の値段で提供している企業がいくつも見受けられます。大手携帯会社に比べても、かなりお得な値段なので、契約したくなりがちですが、今まで利用していたプランに比べて異なる点があるのです。
まずは、データ通信専用のプランの可能性があるという点です。
データ通信専用のプランでは、電話の機能が付いていないため、これまで利用していた電話番号を利用することができなくなるのです。
インターネットを通して電話をするIP電話に切り替えるという方法を主に解決法として用いますが、普段から電話を利用するという方は、簡単に電話番号を変更することはできないと思いますので、データ通信専用プランより高くなってしまいますが、音声通話付きの格安SIMのプランを契約してください。
データ通信の速度
格安SIMのプランによっては、乗り換える前の大手携帯会社のような、LTEや3Gといった高速通信に対応していないプランもあるのです。つまり、低速ということです。
安いプランで多く見受けられるのが、インターネットの通信速度が200kbps以下のプランです。これはテキストベースのインターネットサイトの閲覧やメールなど、テキストのやりとりにおいては問題ない場合が多いのですが、動画サイトなどのとても多くのデータ容量を含むサイトへの通信などは難しいです。(もちろんWi-Fi環境下にあれば問題なく視聴はできます。)
データ通信が利用し放題のプランにも注意が必要です。 LTE使い放題プランと聞くと、今まで利用してきた速度で、通信制限を気にせず利用できるとても便利なプランに聞こえますが、実際はそこまで便利なプランではないようです。
混雑する時間によっては全く速度が出ない場合もあるようなので注意が必要となります。つまり、普段から動画サイトをWi-Fi環境がない場所でも楽しみたいという方にはあまりおすすめできません。
そのため、いつでも速度において、LTEや3G環境下を求める方は、大手携帯会社の大容量プランを契約した方が良いのではないかと思います。
利用できるデバイスについて
格安SIMを利用できるデバイスは限られています。乗り換える前の端末では利用できない場合があります。 主に利用できるデバイスは、格安SIMを提供している企業が借りている大手携帯会社のデバイスか、SIMフリーのデバイスです。
利用しようと考えている格安SIMのプランが、どの大手携帯会社の電波を利用しているかを確認してから契約するようにしてください。また、大手携帯会社のデバイスでも、対応していない場合もありますので、格安SIMを提供している企業のデバイスの対応表をご覧ください。