格安SIMとは何か
MVNOが提供するSIM
スマホの中には、電話番号やユーザーの情報が書き込まれたSIMが挿入されています。格安SIMは、NTTドコモ、au、ソフトバンクの3大通信キャリア以外の仮想移動体通信事業者(MVNO)が提供するSIMです。
なぜ格安なのか
MVNOは、3大通信キャリアから必要な分の回線を借りて運営しており、店舗での営業やサポートを省略することによって、格安さを実現しています。3大通信キャリアでの平均月額料金約8,000円に対し、格安SIMユーザーは約3,000円と5,000円ほどの差があるといわれています。そのため、格安SIMユーザーは急増しており、対抗してNTTドコモは「docomo with」「シンプルプラン」、auは「auピタットプラン」「auフラットプラン」という低料金プランの導入を開始しています。
主なMVNO
MVNOには異業種からなど多くの企業が参入しています。主なMVNOとしては、NTTドコモ系の楽天モバイル、フリーテル、OCNモバイルONE、BIGLOBE モバイル、イオンモバイル、LINEモバイル、au系のUQ mobile、ソフトバンク系のU-mobile、b-mobile、Y!mobileなどがあります。
IIJmioやmineoは、NTTドコモとauの回線に対応しています。2017年3月末の契約数でみると、第1位はY!mobile、第2位はOCNモバイルONE、第3位はIIJmio、第4位は楽天モバイル、第5位はmineo、第6位はフリーテルとなっています。9月には楽天がフリーテルを買収することを発表しており、楽天が国内シェア第3位に浮上する見込みとなっています。
格安SIM使用の注意点
格安SIMへ乗り換えることの注意点としては、3大通信キャリアのメールや決済が使えなくなることです。例えば、アーティストのファンクラブ会員登録の際に、3大通信キャリアのメールによる認証を行う場合があり、格安SIMユーザーは門前払いになってしまうので注意が必要です。
格安SIMへの乗り換え
いつ申しこむか
3大通信キャリアで、いわゆる「2年縛り」の契約を結んでいるユーザーは注意が必要です。2年契約の途中で解約すると、解約金が発生します。この契約は自動で更新されていきますが、解約金が掛からない更新月が設定されています。格安SIMへ乗り換える際は、その更新月を見計らって乗り換えた方が出費を控えることができます。
どこで申し込むか
格安SIM会社のサイトを通して、すべてネットで申し込むことができます。数日でSIMや端末が発送されてくることでしょう。また専門ショップや家電量販店でも購入することができます。
格安SIMに差し替える
NTTドコモから乗り換える場合、端末をそのまま使える可能性が高いです。格安SIMを提供するMVNOの多くがNTTドコモの回線を利用しているからです。そのため、ドコモで利用していた端末のSIMを格安SIMに差し替えればOKです。
SIMロックを解除する
auやソフトバンクユーザーで、2015年5月以降に発売された端末を使用していて乗り換える場合、SIMロック解除を行えば、格安SIMに差し替えることができます。SIMロック解除とは、端末のロックを解除し、自由に別の会社のSIMを使えるようにすることです。SIMロック解除は、パソコンから申し込めば無料ですが、au、ソフトバンクともにショップで申し込むと手数料3,000円が掛かります。
本体ごと買い替える
2015年以前に発売されたSIMロック解除に対応していない端末や格安SIMが使用できない端末を使用している場合は、本体ごと買い替える必要があります。
MNPで電話番号を引き継げる
MNP(ナンバーポータビリティ)は現在使用している電話番号をそのまま他のキャリアに引き継ぐ制度です。この制度を利用することによって、格安SIMに乗り換えても電話番号を変えずに使用できます。電話番号を引き継ぐには、まず現在契約しているキャリアから10ケタのMNP予約番号を発行してもらい、転出先のキャリアで予約番号を使って手続きします。