格安SIMってなに?
まずSIMとはどういうものかというと、回線契約者を識別するためのICカードのことです。このSIMカードには、携帯端末で利用する電話番号などの回線情報が記録されています。どの端末にでもこのSIMカードを差し込めば、自分の携帯端末として利用することが可能となるのです。
しかし大手通信キャリア間で、他社のSIMカードを使えないようにロックがかけられているため、すぐには使用できません。例えばドコモからau回線の格安SIMに乗り換える場合には解除が必要で、さらにロック解除には日数制限など条件が付いているものもありますので、確認をしてから解除をする必要があります。
この格安SIMは、今では様々な企業から発売されており、家電量販店でも簡単に購入することが出来るようになりました。現在使用している端末に挿入されている大手キャリアのSIMを格安SIMに差し替えるだけで月額料金を安くできるなんて、大変魅力的ですよね。
ただ、単純に買って挿入しようとしても合わない場合や使えないケースもありますので、格安SIMを利用できる端末かどうか確認をしてから購入することをお勧めします。さて格安SIMを利用すると毎月の携帯料金を安くすることが出来るといいますが、なぜ格安が実現するのでしょうか。
それは大手通信会社から回線をまとめて借り受ける事業者MVNO(仮想移動体通信事業者)から、小口に分けて格安SIMユーザーに分け与えるシステムをとっているためです。この、回線をまとめて借りる点やMVNOが通信設備を必要としない点が格安の大きなポイントです。またデータ通信料や速度を制限してコストを下げている格安SIMもあるようです。
これだからおすすめしたい!格安SIMのメリットとは
一番のメリットは、なんといっても月額料金を安く抑えることが出来る点です。大手通信キャリアの時と同じようなサービスを受けたとしても、月額料金をグッと下げることが出来るのです。
通信·通話の料金プランも、細かく豊富なラインナップとなっているため、必要のない機能を省くことで、極限まで月額料金を安くすることも可能となります。ちなみに大手通信キャリアのユーザーの月額利用料金は、平均でも7,000円を超えてきていますが、格安SIMユーザーの平均は3,000円もいかないというデータがあります。
仮に年間でかかる金額を計算すると、5~6万円程も月額料金の差が出てきます。これだけの差が出るのであれば、大手通信キャリアに違約金を支払って乗り換えてでも、携帯料金の節約になるのではないでしょうか。
また、ほとんどの格安SIMは1年程利用することで、他社への乗り換えや解約をしても違約金が発生しないという特徴もあります。大手通信キャリアは2年縛りのところが多く、更新月を逃してしまうと1万円程の違約金が発生してしまいます。
知っておきたい格安SIMのデメリット
格安SIMに乗り換えるにあたって、デメリットとなる点も頭に入れておいて欲しいと思います。
メールアドレスの変更
まず、毎日使用するメールのアドレスが変わってしまいます。今までは@docomoなどのアドレスでメールのやり取りをしていましたが、アドレスは変更しなくてはなりません。しかし、近年キャリア携帯を保有していても連絡ツールとしてLINEなどのアプリやGmailなどのフリーメールを利用する方が多くなり、キャリアメールを使用する人が少なくなる傾向にあります。
アドレスを変更して使用するのもいいですが、このタイミングでフリーメールなどに切り替えるのも良いと思います。どのメールアドレスを使うにしろ注意しなくてはならないのが、メールを送信した相手側が受信ブロック設定をしている可能性がある点です。
連絡をとり続けたい場合は、設定解除のためにアドレスを登録してもらわないといけませんので手間をとらせてしまいます。違うツールで連絡を取るなど柔軟な対応が必要そうです。
月額料金の支払方法
格安SIMの支払いはほとんどがクレジットカード決済となります。口座引き落としやデビットカード対応の会社もあるようですが、これを機にクレジットカードを作ることをおすすめします。
自分で行う初期設定
最近では手元にSIMカードが届いてからウェブ上で回線の切り替え手続きが出来るものも増えており、乗り換えやすくなってきました。しかし、この方法は自分で初期設定を行うこととなるため、店舗で携帯電話を購入するより断然手間がかかってしまいます。もちろん手続きの順序については、分かりやすい冊子があるため添って行えば切り替えることが出来ますが、不安を抱える方も多いでしょう。
大手通信キャリアのサービスが受けられない
格安SIMに切り替えることで、キャリアのサービスを利用できない点に難を感じる方もいるでしょう。運営している会社が違うため当たり前のことなのですが、月々の携帯料金の安さに目がくらんで勢いで乗り換えると、サービスを受けられなくなって不便な思いをする方もいるかもしれません。
携帯機能のサービスもそうですが一番不便に感じる点は、店舗窓口でのサポートが受けられない点かもしれません。ホームページ上や電話での問い合わせは可能ですが、状況について口頭や文章での説明となるため不便です。
修理が必要な場合も厄介で、携帯端末と格安SIMの会社が違うため、別々に問い合わせなくてはなりません。格安SIMの場合は郵送手続きとなりますので、持ち込んで修理·代替え機をもらうより断然手間と時間がかかってしまいます。
どこの格安SIMがおすすめ?
では沢山ある格安SIMのなかからどのように選べば良いのでしょうか。おすすめ3社をあげてみたいと思います。
UQモバイル
CMでおなじみのUQモバイルは、KDDIグループの会社が運営しています。通信の品質は、MVNOの中でもトップクラスで、販売以降高い評価を受けています。またプラチナバンドの対応エリアが広く、屋内でも問題なく、電波が届かない地域はほとんどないといえます。
プランも豊富で、何度でも5分間国内通話が無料となったり、余ったデータ容量が繰り越し出来たり、通信速度を用途に合わせて低速·高速を使い分けることが出来るなど機能も充実しています。契約期間が2年と決まっていますが、現在auを利用している方は特に乗り換えやすいのではないでしょうか。
楽天モバイル
楽天モバイルは、楽天株式会社によるMVNOで、ドコモの通信回線を使用しています。楽天モバイルの特徴は、なんといっても楽天市場と連携したサービスの豊富さで、毎月の携帯料金でポイントが付与されたり、楽天ポイントが2倍になるなど特典があります。
初めて格安SIMに乗り換える方へのキャンペーンが充実している点や、SIMフリー端末のラインナップも多いため、初心者から使い慣れた方まで満足してもらえそうです。
LINEモバイル
LINEモバイルは、スマホアプリLINEを運営しているLINE株式会社が運営しているドコモ系のMVNOです。ここの強みは、契約するデータ通信料以外でツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどの高速通信を利用できる点です。
SNSアプリで月額契約通信料をオーバーしてしまうという心配がなく、実質無料で動画の閲覧·投稿などを楽しめます。また大手通信キャリアからまとめて回線を借りている事業者の中で、最も通信速度が速いといわれています。大手通信キャリアに負けず劣らずの早さも魅力の一つです。