格安SIMはどうして安いの？
回線を大手通信会社から借りている
自社で回線を用意するとなるとアンテナや基地局の設置・メンテナンスに関して膨大な設備投資が必要になります。一方、格安SIMの場合は大手通信会社から回線を借りているため、設備投資回収という視点で価格設定を行う必要がありません。回線のレンタル代は設備投資費用と比べれば安価なため、通信料金をお得に設定することができます。
ただし、大手通信会社から回線を借りているという都合上、回線が混雑しやすく、通信速度が遅くなりやすいという特徴もあります。格安SIMの各社もこのことを問題視し、様々な対策を講じています。ですが、通信速度の安定性という点では現在でも大手通信会社のほうがすぐれているといえます。
サービスをシンプルな設計にしている
大手通信会社の場合、充実したポイントサービスがあります。キャリアメールサービスを提供していたり、コールセンターが設置されているほか、実際に店舗に赴いて操作上の不明点について相談することもできます。コンビニや飲食店と協力してユーザーに特典を付与しているケースもあります。このように、純粋な通信以外の面でもかなりのコストを使っています。
一方、格安SIMの場合、各社のポイントサービスはなく、キャリアメールサービスもありません。店舗でのサービスもなく、特典もほぼありません。格安SIMは無駄なコストを省くことにより、通信費を安く抑えることができているのです。
格安SIMへの乗り換えがおすすめ？
誰でも格安SIMにすべき、というわけではない
格安SIMがポピュラーになってきている状況を見ると、格安SIMへの乗り換えを検討したくなりますよね。格安SIMに乗り換えることにより通信料を大手通信会社の1/3程度に抑えることができます。
ですが、格安SIMをすべての人におすすめできるというわけではありません。大手通信会社と格安SIMには値段なりの差があり、大手通信会社が向いている人もいれば、格安SIMに乗り換えても問題ない人もいます。
大手通信会社が向いている人は？
大手通信会社のメリットは通信速度の速さと充実したサービスです。そのため、常にサクサクインターネットを利用できなければ不満、という方は大手通信会社を使った方が良いでしょう。
また、大手通信会社であれば不明点はすぐに店舗に問い合わせられます。スマートフォンの基本的な使い方などについても店舗のスタッフは丁寧に解説してくれます。IT関係に疎い方は大手通信会社を利用した方が安心です。
また、大手通信会社は通話定額サービスを基本プランとして打ち出しているケースが多いですが、格安SIMの場合、通話定額サービスはあくまでオプションです。通話機能を頻繁に利用している人だと、格安SIMよりも大手通信会社のほうがあっている可能性があります。
格安SIMに乗り換えても問題ない人は？
格安SIMのメリットは通信料金の安さです。そのため、多少の不便を我慢してでも通信料金を安く抑えたいという方であれば、格安SIMをおすすめできます。格安SIMで問題が起きた場合、大手通信会社に比べればサポートは簡素ですが、放置されるわけではありません。
多少のトラブルであれば、インターネットなどを駆使して自力で解決できる方であれば、格安SIMをお得に使いこなせると考えられます。
また、格安SIMはサービスがシンプルですが、それは利点でもあります。大手通信会社の場合はサービスが過剰で、純粋に通信だけを利用したい人にとっては使いにくいという側面もあります。シンプルなサービスを好む方は格安SIMが向いているといえます。
さらに、通話機能をほぼ使わないという人は格安SIMの料金体系のほうがあっているといえます。格安SIMの場合、通話を使わないのであれば、通話定額サービスをつける必要はありません。より自分に合ったプラン設計が可能だといえます。
