大手の格安プランは乗り換えの自由が少ない
通信会社大手も格安プランを作るようになり、格安SIMと大手通信会社の競争が激化しています。グループ内で格安SIMを扱う通信会社を作るなど、競争の仕方自体を見直す大手通信会社グループも多いのです。ここで注意したいのが、大手通信会社の格安プランの内訳です。
価格が安いかわりに2年から3年程度の契約が前提になるケースが多く、解約時に違約金が発生してしまう場合が多いのです。スマホ本体の割引も長期契約とセットになりがちなのもポイントです。新しいプランや端末に切り替えるときに手間取ってしまうことが多く、2年から3年の拘束がつらくなってしまうケースが出てきます。スマホを頻繁に買い換える人や、最新機種を試してみたい人は割高になるケースもあります。
割引されたスマホの本体価格を24ヵ月程度の月賦という形式で払うことが多く、解約時にまとめて残りの料金を請求される場合もあります。契約解除料金の高さが乗り換えのハードルになるケースは多く、大手通信会社ならではのしたたかな戦略の一つになっているのです。月額料金を余分に支払えば2年縛りなどを解除できる場合もありますが、契約時に選択する人は稀です。
場合によっては契約時の割引を受けて解約したほうが、違約金を支払っても金額的にプラスになることがあるからです。ただし、手続きの面倒さなどは残るため、本当にプラスになるかは人それぞれです。解約時に根掘り葉掘り話しを聞かれたり、余分に解約金を支払うことが嫌で、最初から格安SIMを契約してしまう人も多いです。
格安SIMを扱う会社の多くがスマホの本体を販売していて、大手通信会社より割安で高性能な端末を扱っているケースも珍しくなくなっています。安さだけでなく、乗り換え時の手間などを含めて格安SIMのほうがお得になるケースは珍しくないのです。
大手通信会社から乗り換える際のポイントは
大手通信会社から格安SIMに乗り換える場合は、SIMロックが問題になる場合があります。SIMロックは他の通信会社に入れ替えるなど、不正利用を防止する仕組みでした。しかし、消費者の利便性を保つためには不適当と判断され、ロック解除が義務付けられるようになりました。
現在では大手通信会社でもSIMロック解除の手順などを公開していて、自分で解除作業をする人もいます。自分でスマホロックを解除する理由は、携帯ショップなどに持ち込んで作業を依頼すると、手数料をとられる場合があるからです。3,000円程度の解除手数料がかかってしまうため、専用のキットなどを購入し、自分で処理をしてしまう人が増えているのです。
SIMロック解除用のアダプターは1,000円から2,000円程度で売られています。通信会社によって規格は異なるものの、使い捨てで考えても安い場合が多いのです。実際に使った感想を公開する人も珍しくなくなりつつあり、使用方法も簡単に調べられる時代になっています。どうしても不安がある場合は、大手通信会社の公式サイトから無料で解除依頼をすることも可能です。
ただし、購入して間もない端末の場合はロック解除自体ができない場合もあります。ロック解除が義務付けられても自社の独自ルールで運用している大手通信会社が多く、スマホ代を分割して収めている場合は解除できない期間が長めに設定されるケースがほとんどです。一括で支払っている場合は即時解除が可能な場合もあります。
スマホの販売も通信会社によって重要な収入源になっているだけでなく、便利なサービスを利用するための見えない料金として支払いが必要な場合もあるのです。格安SIMの場合はロック解除などの手続きが必要なく、全てSIMフリーで自由に乗り換えができるようになっています。一度乗り換えてからは好きに端末やSIMカードを入れ替えて使えるのが魅力です。